イギリスでリストラされたら!リダンダンシー手当とSkiled Worker Visaの失効。

elder man sitting in front of a computer tied with black and yellow tape イギリス手引
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はじめまして、イギリスで、Tier2のスキルドワーカービザで、ITエンジニアとして労働「していた」者です。

この度、リストラ、通称 redundancy (リダンダンシー) にあいました。イギリスで、リストラ、リダンダンシーにあうと何が起こってしまうのか、その後どうなっていくのか、書き残しておくことにしました。

全5編のリストラ通告から立ち直っていくまでの紀行ですが、自分もリストラされちゃったよ、という方へは、この第1話がお役に立てるのではないかと思います。

リストラはリダンダンシーといいます。

厳密に言うと、私はRedundancy(リダンダンシー)にあいました。

組織再編や、事業内容の改変などで、業務・ポジション自体がなくなることによる解雇が、リダンダンシー。和訳はリダンダンシーとするより、リストラが適切かなと思いましてリストラ、リストラ言ってます。

リストラされた社員の権利。受け取れるもの。

  1. 未消化有給
  2. 通知期間を含めた残りの給与。
  3. リストラ手当(Statutory redundancy pay)

を受け取ることができます。

未消化有給は、契約終了までに比例配分された分を受け取ります。

  • 年次有給休暇(22日)が、1月1日に付与されて、12月31日までが1年計算される契約の場合。
    10月半ばまで雇用されていたので、19日間の有給休暇分の金額を受け取る資格があります。(解雇通告日までにすでに利用した有給分を除く。)

リストラ手当の最低額は決まっていて、以下のサイトで自分がいくら受け取れるのか確認することができます。 

Calculate your statutory redundancy pay – GOV.UK

Notice period 通知期間とその間の給与。

Notice periodとは、雇用契約終了は何日前までに通告しなければならないという決まりで、契約書に記載されているはずです。

最終給与は、いつ振り込まれるのか、どのように計算されるのか、確認しておくといいと思います。今回の私のケースでは、通告された日までの給料と、そこから通知期間分の給料、有給休暇分、リストラ手当、すべてが契約終了日となる月の月末に振り込まれるということでした。

Garden leave ガーデンリーブとは。

ガーデンリーブとは、契約継続期間中、つまり解雇通告日から、契約最終日までの間、もう働かなくていいよ、ていうかもう会社来ないでね。っていう制度です。

今回の場合、オフィスの私物を取りに行くのも、返却品もアポイントを取って来てね、勝手に来ちゃだめだよ、ということでした。

雇用は継続しているので、必要があれば応じなければなりません。

ガーデンリーブ中は転職活動も行えますが、現在の雇用主から書面による許可がない限り、新しい仕事を始めることはできません。一般的な通知期間と同様に、通知期間が終了するまで仕事を始めることは、原則できません。

いつまでイギリスに居られるのか。

2024年9月時点で確認した情報です。

Tier 2、Skilled Worker Visaビザを取得していた場合。雇用主はHome Office(内務省)に雇用者を解雇した旨を通知する必要があります。

その申告を受けて、ホームオフィスは、ビザの期間を短縮し、curtailment letter(ビザ期間短縮通知書)を発行し、被雇用者に郵送します。解雇者は、スポンサー付きの別の仕事を探すか、国を離れるまでの猶予期間として60日間が与えられます。これはcurtailment period(短縮期間)と呼ばれます。

もし、もともとのビザがこの60日よりも早く期限切れになる場合は、もとの有効期限までに国を出なければなりません。

またこの期間イギリスを出た場合、再入国時に、入国ゲートで問題視される可能性があります。残存ビザの条件に合致する計画なしに帰国すると疑われる場合、警備官には入国を拒否する裁量権があるため、リスクがあります。

雇用主はビザ労働者へ契約を終了を通知した日から、10日以内にHome Officeに届け出る義務があります。そのため、労働者側はいつからはっきりと60日間なのか、この時点で知ることができません。ソリシターとのやりとりで、いただいたアドバイスですが、この期間を決して軽視せず、Redundancyの通告を受けた日から起算するつもりで、素早く行動したほうが良いそうです。住所が誤っていて手紙が届いていないケースや、雇用主が通知を怠っている可能性もありますから、少なく見積もって行動したほうが良いです。

eVisaへの以降が完了している方は、以下で失効日を確認することができます。

View and prove your immigration status: get a share code – GOV.UK

新しいビザを申請した際の制限。

2024年9月の情報です。

新しいビザの申請を完了させて、ビザの執行を待っている間は、”Section 3C Leave”という状態に該当します。これは、申請前の以前のステータスを引き継いだ条件で滞在を許されるので、Skilled Worker Visaからの引き継ぎということになると、決められた就業先での労働しかフルタイム労働ができませんので、つまり、この期間フルタイム労働ができません。セカンドジョブとして許容されている、週に20時間までの労働ができます。詳細:https://www.gov.uk/skilled-worker-visa/second-job

YMSからの移行の場合は、もともと働けるビザ条件ですので、働くことができます。

また、この期間中はイギリス国外へ出てしまうと、再入国することができない可能性があります。

これは、何人かのソリシターに確認したのですが、「出られない」とはっきり答えた人と、「国境審査官の判断によるが、非常にリスクが高いので、しないでほしい」という人がました。

前払いをしたIHS保険料の返金申請。

6ヶ月以上のビザの残存期間がある場合にのみ、ビザの申請時に前払いしたHIS保険料の払い戻し申請ができます。

払い戻し申請フォームは、英国政府の公式ウェブサイトにあります。

Pay for UK healthcare as part of your immigration application: Refunds – GOV.UK

以上が取り急ぎ、リストラ後にバタバタと確認してきたことです。

ここまで、お読みいただいた方の中には、私と同じくリストラにあった方がいるかもしれませんね。私はこのあともイギリスに残るという選択をしました。

現実逃避をしていたかと思えば、開き直ってしばらく楽しく遊んでみたり、就職活動してみたり、ずっとやってみたかったことを始めてみたり、生活習慣を変えてみたりと、最初は気持ちも乱高下していて、頭野中も日々も忙しなくしていたのですが、しばらくして落ち着いて前を向くことができました。

引き続き、似た境遇の方へ有益な情報に出会った際には、きっと共有していこうと思っています。それ以外にも、仲間がいるんだなーという気持ちで、続編の読み物もお付き合いいただけたら嬉しいです。

リストラ!突然やってきた最終日編につづく。

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